2007/7/16

前クールのテレビドラマ総括プチ(2007春)

すでに夏クールに入って半月が経過して、ものすごくいまさら感のあるドラマ総括。
備忘録程度にさらっと。

前クール見ていたドラマは、以下9本。

・冗談じゃない!(日曜9時 TBS)
・プロポーズ大作戦(月曜9時 フジテレビ)
・花嫁とパパ(火曜9時 フジテレビ)
・セクシーボイスアンドロボ(火曜10時 日本テレビ)
・バンビ~ノ!(水曜10時 日本テレビ)
・孤独の賭け~愛しき人よ~(木曜10時 TBS)
・わたしたちの教科書(木曜10時 フジテレビ)
・特急田中3号(金曜10時 TBS)
・喰いタン2(土曜9時 日本テレビ)

全般的に、このクールは超不作だったと思うんですが、なんだかんだいってけっこう見てしまいました。

第9位:喰いタン2(土曜9時 日本テレビ)

前作はそこそこ楽しめましたが、今回はちょっと…。

各話のストーリーは必ず、食べ物をからめた謎解きがコアになっているわけですが、なんだかその謎解きがどんどんどうでもよくなっていってましたね。
犯人の動機とか人間味とかもぜんぜん描かれなくて、ストーリーに深みがない。
その分、東山をはじめとするレギュラーの面々によるコミカルさで補おうとしていたのかもしれませんが…。なんかもう、見飽きちゃいました。

途中1回、趣向を変えた時代劇調のエピソードが織り交ぜられていたりしましたが…ネタ切れなんでしょうか?苦し紛れ感が見え隠れして、痛かったです。

2匹目のどじょうはいなかったってことですかね…。ってことで、最下位。


第8位:冗談じゃない!(日曜9時 TBS)

織田裕二のコミカルな演技で、視聴者の心を掴もうと思ったのかもしれませんが…。なんだか、終始カラ回りしていた印象です。
なにかというと「冗談じゃない」を連発する織田裕二。とても痛かったです。

ストーリー的にも、なんだかいろいろドタバタやっているなーというだけで、引き込まれるような展開は皆無でしたね。
「若妻絵恋(上野樹里)との関係はどうなるのか?!」とか「昔の恋人(大竹しのぶ)との恋は再燃するのか?!」とか、「ダークホースのファミレス店長(飯島直子)との関係は、恋に発展するのか?!」とか…ほんとどうでもいい。
絵恋の妹&弟たち計3人も、ほんとどうでもいい。てか、3人いらないだろ。話の密度的に。

そんなこんなで、ほめるところがまったく見当たらず、ビリ2。


第7位:わたしたちの教科書(木曜10時 フジテレビ)

「一見普通に見える学園に潜むいじめ!狂気!その正体は?!」というノリで始まったこのドラマ。ありがちな学園ものとは一味違った感じの設定に期待しましたが…。

物語が進むにしたがって、どうやらその狂気というのが、たいして中身のないものだということがわかってきちゃうんですよね。

水商売のバイトをしている女性教師、娘に家出されているおやじ教師…。なんだかよくわからないうちに突然錯乱状態に陥って泣き出す教師も。

生徒にも教師にも、それぞれに狂気が潜んでいる…というところを出したかったんだと思うんですが…なんかこう、「狂った学園」を無理に創造しようとしてません?的な感じがしてしまって、だんだんしらけてきました。

主人公のひとりであるはずの教師(伊藤淳史)の立ち位置が最後までよくわからなかったっていうのも、盛り上がりに水を差した理由のひとつかなと思います。
いじめを暴こうとする正義の味方かと思いきや、いじめを否定する側に転じてみたり…。結局彼は何の役に立ったんだ?と思ってしまいます。

最終回では、「いじめっこをこらしめる!」と暴漢(=副校長の息子)が学校に押し入るは、いじめを苦にした自殺だと思われていたのは、実は単なる事故死だったとか…。もう、何をやりたいんだか、最後までさっぱり。

ってことで、期待はずれを踏まえてこの順位。


第6位:花嫁とパパ(火曜9時 フジテレビ)

どうせ最後にはめでたく結婚して、パパからの感動のメッセージに涙して…と、予定調和的結末に向かってまっしぐらだったこのドラマ。
終始一貫して「ありがち感」はぬぐえなかったわけで、「おもしろかったか、おもしろくなかったか」ときかれたら、「おもしろくなかった」の方に入ります。
ただ、全般的に不作のこのクールの中では、まあそこそこかもね、という程度。

なんでそこそこだったかというと…まあ、最後のオチがちゃんとついていたから、ですかね。落ち着くところに落ち着いたというか。
3カ月かけて何を描こうとしていたかが、かろうじて伝わってきたというか。
…という、ものすごく低い評価基準で順位をつけた結果、この順位ってとこです。


第5位: プロポーズ大作戦(月曜9時 フジテレビ)

これも、どうせ最後は大逆転!の予定調和的結末の見えていたドラマです。
正直、初回の冒頭10分くらいを見たときは、本当にばかばかしくて、テレビの前にいるのが苦痛でした。
たまたま第2回の途中を見たらちょっとおもしろくて、結局最初から見返したんですが。

まあ、最後まで見た感想としては、やはり大しておもしろくなかったです。
描かれるエピソードもそんなにおもしろくなかったし、なにより山下智久と長澤まさみの演技に深みがなかったし。

でもまあ、おもしろくないなりにも、気楽にさらっと見ることができるので、わりと毎週億劫にならずに見てました。
…というあたりで、無理やり順位をつけるとこのくらいってとこですかね。


第4位:バンビ~ノ!(水曜10時 日本テレビ)

料理人の世界を舞台にしたスポコン?
セリフのひとつひとつがやけに熱いというか、芝居がかっているというか…そういうところが、正直あんまり好きになれませんでした。
ただまあいちおう、3カ月を通してちゃんとしたストーリーになっていたし、登場人物たちもそこそこ魅力的だったような気も。

とにかくほかのドラマがことごとくハズレだったので、相対的に順位をつけるとこのくらいですかねえ。


第3位:セクシーボイスアンドロボ(火曜10時 日本テレビ)

初回、第2回あたりを見た感触としては、ものすごくおもしろいと思ったんですよ。
基本的に1話完結の各話のストーリーは、特にものすごくハラハラドキドキするわけじゃないんですが、どこか大人の悲哀を感じさせるものばかり。
中学生の少女・ニコと、子供の心を持ったまま大人になったロボが、そういう大人の悲哀に触れ、いろいろ感じたり悩んだりしながら事件を解決していく…そんなドラマでした。

ただ、ね…。

最終回のあのオチのつけ方。あれはいかがなものかと。
初回に登場した「三日坊主」というキャラクターが、幽霊として再登場。いろいろあって、最終的には三日坊主は成仏。

…と、ここまでは、それまでの各エピソードと同じノリ。

ところがその後、ふたりの所属するスパイ事務所(?)の地蔵堂がなくなり、ニコとロボが顔を合わせることがなくなり…と、急速に幕引きが進み、強引にエンディングへ。

それはないんじゃないのかい?と。もうちょっとちゃんと終わろうよ、と。

そんな大きな不満点はありつつも、主人公ふたりのキャラクターがとにかく魅力的でとても楽しく見ることができたので、順位としてはこれくらいかな。


第2位:特急田中3号(金曜10時 TBS)

これもまあ、そんなにおもしろかったわけじゃないです。ほかのクールだったら、もっと低い順位をつけたはず。

ただ、作り手の意図のようなものが、なんとなく感じられた気がするんです。
世の中でいわれているいわゆるいい男だけが、魅力的な男のあり方なんじゃない。不器用に生きている彼らこそ、実は本当に魅力的な男なんだ…そんな主張が込められていたような?

鉄道マニアというと、なんかすごく痛い人たちのような印象があります。このドラマの主人公たちは鉄道マニアでかつダメ人間ですが、彼らはただ痛いだけのキャラクターとしては描かれませんでした。むしろ、不器用であるがゆえにかっこいいキャラクターとして描かれていました。そのおかげでこのドラマ、最後まで気持ちよく見られました。

主人公たち以外の登場人物も魅力的だったし、ストーリーのテンポもよくて、そこそこ楽しめましたよ。


第1位:孤独の賭け~愛しき人よ~(木曜10時 TBS)

これも、普通だったら1位になることはないんですが…。

初回を見たときは、「これって、シリアス?コメディ?」と、根本的なところからまったくピンとこなかったこのドラマ。
長谷川京子のイマイチな演技のせいもあってか、どうにも感情移入できない感じがあったんですが…。

見ているうちに、だんだんおもしろくなりました。

おもしろくなったのは、長谷川京子演じる乾百子の悪女っぷりがエスカレートしていくあたりから。うわぁ、なんだかドロドロなことになってきたぞ、と。

金を右から左に動かし、権力さえも利用してのし上がっていく彼らには、きっと破滅的な結末が待っている…そんな予感を孕みながら、物語は進みます。
どんどん危険な領域に足を踏み入れていく、千草梯次郎(伊藤英明)。後半に進むにしたがって、ハラハラドキドキ感が増し、さらに引き込まれました。

最初気づいてなかったんですが、このドラマ、僕の大好きな名プロデューサー・貴島誠一郎氏が関わっているんですね。おもしろいのも納得です。

しかしこのドラマ、羽賀研二が出演していましたが、逮捕されたのがドラマ終わった後でほんとよかった。途中でキャスト変わったりしたら、しらけちゃいますもんね。


ということで、どれもこれもパッとしない中で、無理やり順位をつけるとこんな感じってことで。あーあ。

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