2006/9/17

リアル機械鎧!

いま見てた『情熱大陸』で、ロボット工学博士・山海嘉之氏という方が取り上げられていました。

この方、人体密着型ロボットスーツ『HAL』の生みの親。
(詳しくはこことか)

自立的に考えたり歩いたりするロボットではなく、人間が装着し、人間の力を増幅するマシンというアプローチで、新しい形のロボットを提示している人らしいです。「提示」といいましたが、すでに実用化目前にまで到達しているようです。


番組の中で、子供の頃から左脚の不自由な男性のために左脚専用のHALを製作し、その左足を動かしてみせていました。
動かない左脚の筋肉に流れるわずかな電気信号を捉え、装着者の意思通りにHALの関節を動かしたのです。

これって…『鋼の錬金術師』の『機械鎧(オートメイル)』そのものじゃないすか!

すごいなあ。。こんなことが、もう夢物語じゃなくなってるんですね。


こういうの見ると、思うんです。
なんてうらやましい仕事だろう、と。

さっきの左脚の不自由な男性の奥さんは「夫に『走る』ということを実感してほしい」というようなことをおっしゃっていました。うまく馴染めば、走ることも夢じゃないんじゃなかろうか、と思えます。
山海氏の仕事は、単に「便利」とか「儲かる」とか、そんなことだけじゃない。人ひとりの人生を決定的に変えるほどの力を持っているわけです。


自分、Webのサービスを作る仕事をしているわけですが、誰かを決定的に幸せにできたと実感できることが、ほとんどありません。
仕事のほとんどは、ネット利用者のマジョリティに対して、普遍的にウケそうなことを考え、提供するということ。彼らはすでによそでいろんな楽しさ・便利さを享受していて、僕らはその彼らに対して「いままでよりちょっといいかも」くらいのものを提供できる程度。僕らがそれを提供しなくても、彼らは全然困らない。何もいわずによそに移っていくだけ。
そういうことに、ときどきすごく虚しさを感じます。


「誰かの人生に、決定的に明るい光を投げかけるような、そんな仕事はできないものだろうか」

いい人ぶるわけじゃありませんが、そんなことを考えさせられます。

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コメント

あー、その番組見ようと思って忘れてましたー。(;´Д⊂)

ま、それは良いとして、14chさんの思ってる気持ちは少し解るかも。
僕がまだプログラマー(SE)の時、企業向けのアプリを作ってたわけですが、一般の人の目に触れられないところなので、誰にもほめられない。ただ、自分の担当したところがきちんと動作したと言う満足感だけだったんですよね。
なので、そういう人(山海さん)の話を聞くと、すごく羨ましく感じます。きっと本人は感謝されたいからやっているのではなく、作って(研究して)いった結果そうなったんでしょう。
自分の仕事が世間に役立っているなんて実感、味わってみたいですね。
僕はこの前、1つ歳をとったわけですが、これから何が出来るだろうと考えてしまいます。

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