rescuenow@nifty

今回は、設計～デザイン～コーディングの工程を、基本的にはひとりで担当しました。
（ただし、CMS組み込みは技術系の先輩にやっていただき、ページ内で使用するイラストの制作は別のデザイナーにお願いしました。）
そんなに巨大なサイトではありませんが、そうはいっても、この規模のサイトをひとりで、しかもフルCSSで作るというのは、なかなかしんどい仕事でした。

トップページの構成は、主要な4つのメニューをシンプルに真ん中に並べるというスタイルを採用しました。
このサイト、いくつかの毛色の違う機能を持っているのですが、「結局『災害』の何ができるサイトなの？」というところがちょっとわかりづらい内容になっています。なので、トップページの真ん中に主要なメニューを並べることで、「ああ、こういうことができるのね」と理解してもらいやすくすることを目指しました。

デザインのテイストとしては、僕がいつもやっているような「きっちり感」「信頼感」追求型です。こういうのが「災害」っぽいかどうかというと疑問ではあるんですが、少なくとも「猥雑感」を表現すべきテーマではないよね、ということで、この路線でいきました。

装飾要素は「写真」＋「リアル系イラスト」という路線ですが、これも正解だったかどうか、疑問に思っています。
というのは、「災害」というテーマをリアルなビジュアルでストレートに表現すると（仮にできたとして）、凄惨なイメージになってしまうおそれがあるからです。
（実際問題としては、そんなにリアルな「災害」の表現はしていないんですが。）
むしろ、あえてかわいい感じのイラストなどで表現した方が、「災害」をやんわりと表現できてよかったのでは、と思わなくもありません。

また、トップページのデザインを見ると、なにか物足りなさが感じられると思います。
実は当初は、タブの下にイメージの帯がついていて、それが「このサイトについて」の入り口になっている、という構成だったのです。
が、公開前にユーザビリティ調査を行ったところ、「不安なイメージが助長されてよくない」という指摘があったため、とりあえず削除したのが今の状態なのです。
「情報サイトなんだから、この程度のシンプルさでいいのだ」といえなくもないかもしれませんが、自分としてはやはり物足りなく思っています。

そんなこんなで、あまり自信を持って見せられないというのが本音です。

ちなみにこのサイト、サービスとしてうまくいくかというと…残念ながら、うまくいかないと思います。
企画レベルの問題として、「利用者はどういうときに、何を期待して、どういうふうにこのサイトに来るのか」というストーリーが、まったく描けていないのです。
「そこちゃんと考えないとまずいですよ」と、企画担当に何度もいったのですが…あんまり真剣に聞いてもらえなかったようです。まあ仕方ない。そういう案件もあります。