セクシーボイスアンドロボ(火曜10時 日本テレビ)
これはおもしろい!
今クールから新設されたドラマ枠の第1作。
ドラマ枠には、枠ごとにある程度性格があり、力の入り具合にも差があるように思います。新設枠となると、どの程度力を入れて作ってくるのか疑問だなー、なんて思ってました。
題材も、なんかちょっと子供向けっぽいにおいがしなくもないし…?
が、フタを開けてみると…どうやらいらぬ心配だったようです。
原作は、「第6回文化庁メディア芸術祭マンガ部門」というのの大賞受賞作だそう。もちろん僕は知りませんでしたが。
主役の2人、ニコとロボには、大後寿々花と松山ケンイチ。
大後寿々花といえば、『北の零年』で渡辺謙&吉永小百合の娘役を演じた後、その渡辺謙の推挙で『SAYURI』に大抜擢されたあの子。
『北の零年』は見ましたが、まあ、ふつうにいい子の役でした。今回のニコ役は、そのときの役に比べると、いい感じにふっ切れてる気がします。
“子役”という扱いなのかもしれませんが、演技の迫力は、そこらのいわゆる子役とは一線を画してますね。わざとらしくないし、感情がこもってる。すごい。
松山ケンイチも、大後寿々花に劣らずいい感じです。
松山ケンイチというと、映画『デスノート』のL役が記憶に新しいです。というか、それしか知りません。あのL役だけみると、彼の演技はかなりきびしいものがあるよなあ…と思っていたのですが、あれは単に役が悪かっただけみたいですね。今作の彼は、これもいい感じにふっ切れてます。
ロボット大好きのオタクという役柄ですが、イタイ感じじゃなく、とっても魅力的なオタクに仕上がってます。
…と、この主役2人がとにかく魅力的なのに加え、今後2人が関わっていきそうなスパイ事務所(?)の岡田義徳の存在も、このドラマをさらに面白くしてくれそうな予感を感じさせます。
ドラマの雰囲気は、けっこう大人な雰囲気を持ったものになってます。第1話のエピソードも、3日しか記憶のもたない殺し屋が、自分の人生の意味を求め、もがき、消えていくという、悲哀を帯びたものでした。
こういうしんみりしがちな題材に、松山ケンイチを中心としたドタバタによる荒唐無稽エッセンスが加わり、うまいバランスに仕上がっている…というところでしょうか。
ところで、このドラマのオープニングナレーション、「シャア」の池田秀一さんが担当しているのだそうな。
ロボットオタク→ガンダム→シャア→池田秀一
細かいところまで気の利いた演出だなって思います。
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