2007/3/27
3色の映像美『ナイロビの蜂』
これは久々に面白かったです。
ストーリーは一貫してサスペンスですが、ある夫婦の壮絶な愛の物語でもあります。
ケニア・ナイロビに駐在するイギリス外交官・ジャスティンと、その妻・テッサ。
ある日、テッサが、別の男と一緒に殺されているのが発見されます。
テッサが浮気をしていると以前から察し、「不実の妻」と呼んでいたジャスティン。
しかし、テッサの生前の行動をたどるうち、テッサが何のために命を賭けたのか、ジャスティンをどれだけ深く愛していたかを知ることになります。
そして最後に、テッサが死んだ地で、彼女の本当の心にたどり着いたジャスティンは…。
この映画では、3種類の映像が使い分けられています。
ひとつは、テッサが生きていた頃の回想映像。幸福な光に包まれた映像で描かれます。
ひとつは、テッサが死んだ後の映像。ジャスティンの心を反映するように、暗い映像で描かれます。
そしてもうひとつは、ケニアの大地の映像。彩度とコントラストが高めの映像で、気候の過酷さと、そこにある生活の過酷さが表現されます。
この3種類の映像が、言葉による表現を上回るインパクトを見るものに与えます。
ぜひご覧になって。おすすめ。
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