ブスの瞳に恋してる（火曜10時　フジテレビ）

今回のドラマ化では、鈴木おさむあらため「山口おさむ」役に稲垣吾郎、大島美幸あらため「太田美幸」役には、同じく森三中の村上知子がキャスティングされています。
山口おさむは本人同様「構成作家」という役どころ。太田美幸は女優志望というふうに、若干設定が変わっています。

稲垣吾郎ってあんまり好きじゃないし、その相手が村上知子っていうのも魅力ないし…。
ということで、基本的に見る気ありませんでした。
見た理由はただひとつ。「エビちゃんが出ているから」。それだけです。

さて、実際見てみてどうだったかというと…。
けっこうおもしろいかもしれません。描かれている内容がありきたりじゃないですし、しかもそれが実話に基づいているということで、「うそくせー、ありえねー」ということもないです。

初回は、おさむと美幸の出会いのエピソード。
バラエティ番組の構成作家として“オモシロ”を探していたおさむは、オーディションを受けに来ていた美幸と出会い、ひと目で気に入ります。ただしそれは、“オモシロ”の素材として。
おさむは、美幸を使って笑いをとろうと考えます。が、笑いのネタに使われ傷ついた美幸は、おさむに言い放ちます。「人を笑ってるアナタは最低です。」
ここで心を入れ替えるかと思ったら、相変わらず美幸を“オモシロ”の素材としか考えないおさむは、彼女にひとこと。

「君は君のままでいい！ブスのままでいい！その方が面白いからだ！」

初回はこんな調子で、「恋」とは程遠い関係にあるふたり。それがこれから、いろんなエピソードを経て、心惹かれあっていくという展開なのでしょう。
ちなみに、これを書いている時点で第2話も見てしまっているのですが、第2話のラストでは、ついに美幸がおさむに恋をしてしまいました。

主演の稲垣吾郎は、さっきも書いたとおりあまり好きじゃないんですが、その点についてはこのドラマでも同じです。好きじゃないです。
なんか、表情に変化がなさすぎて、その時々の彼の心情がよく伝わってこないのです。
たとえば第1話で、美幸をだまして笑いのネタに使ったときも、彼が真摯な気持ちなのか悪巧みをしているのか、ぜんぜんわかりません。第2話では、美幸をお笑い番組に出演させたくて口説いているときと、美幸のことを思ってプロデューサーに食ってかかるときと、それぞれの心情の違いがよく見えません。

村上知子は、本職が女優じゃないだけあって、やはりあまり演技がうまくないです。が、キャラがキャラなので、たどたどしい感じでもある意味アリなのかな、と思います。
ちなみに、さっき「魅力ない」と書きましたが、村上知子、ブスだブスだといわれますが、けっこうチャーミングなんじゃないかと思っていたりします。
まあそうはいっても、彼女を見るためだけにわざわざドラマを見るかといえば、間違いなくNoなんですが。

当初お目当てだったエビちゃん（＝蛯原友里）は、ドラマ中でも売れっ子モデル役で登場しているのですが、はっきりいって大して意味ない感じです、今のところ。客寄せにすぎなかったということでしょうか。（もっとも、それにつられてつい見始めてしまった愚かな男がここにいますが。）

…と、ほめてるのかけなしてるのかよくわからないレビューになってしまいましたが、「時間があれば見続けてみようかな」という程度には思ってます。