輪舞曲(日曜9時 TBS)
日韓共同制作、竹野内豊とチェ・ジウの競演など、話題性の高さで注目を集める作品。「白夜行」と並んで、今クールもっとも期待しているドラマのひとつです。さて、その実力やいかに。
このドラマは、アジアを股にかける巨大マフィアに潜入捜査官として潜り込んでいる刑事と、父を探しに日本に来た韓国人女性を中心に繰り広げられるラブ・サスペンス。ハードな内容です。チェ・ジウにつられてこのドラマを見ようという人って、『冬のソナタ』的なこてこてのラブストーリーを期待するんじゃないかと思うんですが、あえてそれとはかけ離れたものを持ってきたということですね。マーケティング的にそれはOKなんだろうか?とちょっと心配にはなりますが、個人的には、冬ソナ的無難路線をとらずにあえてそういうチャレンジをしてくれたところに、作り手の心意気を感じます。
さて、初回2時間スペシャルを見始めたわけですが、オープニング・タイトルでいきなりやられました。
チェ・ジウと竹野内のポエム朗読(?)の後、ピアノのイントロで、主題歌『I believe』へ。おおー、かっこいい!切ないエッセンスたっぷりで、ドラマの雰囲気を激しく盛り上げてくれています。タイトルバックのモノクロ映像もかっこいいです。
この主題歌『I believe』を歌う絢香 ayakaというアーティスト、調べてみたところ、なんと18歳の女子高生シンガーソングライターで、この曲がデビュー曲だそうです。とてもそんなふうには思えない、堂々とした歌いっぷり&魅力的で完成度の高いメロディーラインです。注目してみようと思います。
ちなみにこのドラマには、主題歌が2曲あるそうです。もうひとつの主題歌は、韓国のイ・スンチョルさんという方が「RUI」という名義で歌う『さよなら3』という曲。日韓共同ということで、主題歌も公平に1曲ずつ、ということでしょうか。
この曲、サビの部分で「さよなら さよなら さよなら」とだんだん上がっていくんですが、これを逆にだんだん下げていったら…オフコースの『さよなら』になるじゃん!パクリ?
個人的には、この『さよなら3』という曲には、全然魅力を感じませんでした。べつになくてもいいじゃんって感じ。
初回のストーリーは、巨大マフィア「神狗(シェンクー)」に構成員・西嶋ショウとして潜入している警察の潜入捜査官・金山琢己(竹野内豊)と、父を探しに妹とともに日本に来た韓国人女性・チェ・ユナ(チェ・ジウ)が、いくつかの偶然によって出会い、いくつかの事件を経て心を通わせるようになるというもの。2時間という長さは正直若干ダラダラした印象を受けました。が、これからの展開に向けてお膳立てが整ったという感じで、期待感十分です。
ただ、登場人物たちのセリフが若干気になりました。ちょっと説明的で、「普通こんなふうに言わんだろ」と思われるセリフがちらほらあるような?たとえば、「ここが、遠い親戚の叔母さんがやってた店?」とか「『友達が置いてったからしかたなく面倒見てやってるだけだ』なんていってたけど、ほんとはかわいいんでしょ」とか。こういうのはけっこう引っかかります。
ほかにも気になるところが。
たとえば、潜入捜査官・金山琢己が、上司である警視・伊崎吉彦(石橋凌)と、白昼堂々と会って話をしているというのはいかがなもんなんでしょう?神狗のメンバーに後をつけられたら、潜入捜査官であることがすぐにばれてしまうじゃないですか。
それから、神狗の資金源は「偽札作り」。えーと、、カリオストロ伯爵家ご出身の方?マフィアというとなんとなく、薬物の密輸やら臓器売買やらで稼いでいるというイメージがあるんですが、「偽札作り」というと、なんか凄味がないというか、かわいい感じがしてしまいます。マフィアって、そんなものなのでしょうか。
…とまあ、いろいろ難点もありますが、全体としてはテーマも悪くないと思いますし、雰囲気もいいです。もちろんこの先も見続けようと思います。
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